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補助金は契約・発注後でも申請できる?申請前に知っておきたい注意点

補助金は契約・発注後でも申請できる?申請前に知っておきたい注意点

設備やシステムの導入を検討している事業者から、「すでに契約していても補助金を申請できますか?」というご相談をいただくことがあります。

結論からいえば、基本的に、交付決定前に契約・発注した経費は補助対象外となり、「まだ支払っていない」「納品されていない」という場合でも、すでに契約や発注をしていれば対象外となるため注意が必要です。

この記事で分かること

✅ 補助金を使って契約・発注できる時期
✅ 採択と交付決定の違い
✅ 申請前に進められる準備と注意点

1.交付決定前の契約・発注は原則として対象外

補助金は、事業者がこれから行う取組を支援する制度です。そのため、すでに契約・発注している設備やサービスは、補助金がなくても実施する予定だったものと判断され、原則として補助対象になりません。

交付決定前に行うと対象外になる主な行為は、次のとおりです。

・機械や設備の売買契約を締結する
・注文書や発注書を販売事業者へ渡す
・インターネットで商品を注文する
・システムやクラウドサービスを契約する
・手付金、申込金、予約金などを支払う
・納品や工事を開始してもらう

特に注意したいのが、「支払い前なら大丈夫」という誤解です。補助対象になるかどうかは、支払日だけでなく、契約日や発注日、納品日なども含めて確認されます。

新事業進出・ものづくり商業サービス補助金、中小企業省力化投資補助金、デジタル化・AI導入補助金、小規模事業者持続化補助金などでも、交付決定前の契約・発注は補助対象外とされています。

2.申請・採択・交付決定はそれぞれ異なる

補助金では、「申請した」「採択された」「交付決定を受けた」という3つの段階を区別する必要があります。

一般的な流れは次のとおりです。

① 公募要領を確認する
② 見積書などを準備する
③ 補助金を申請する
④ 審査を受ける
⑤ 採択結果が発表される
⑥ 交付申請の内容や経費が確認される
⑦ 交付決定通知を受ける
⑧ 契約・発注・購入を行う
⑨ 実績報告後に補助金を受け取る

補助金へ申請しただけでは、設備を発注できません。また、採択された場合でも、すぐに契約や発注ができるとは限りません。

採択とは、事業計画が補助金の候補として選ばれた段階です。その後、見積書や補助対象経費の内容が確認され、交付決定通知を受けてから補助事業を開始できます。

小規模事業者持続化補助金の公式FAQでも、採択発表日や採択通知書の日付は、補助事業を開始できる日ではないと明記されています。

3.申請前に進められる準備と注意点

交付決定前でも、設備の検討や申請準備まで禁止されているわけではありません。一般的には、次のような準備を進められます。

・導入したい設備やシステムの情報収集
・販売事業者への相談や仕様確認
・見積書や相見積書の取得
・現在の作業時間や人員配置の確認
・導入後の売上や生産性向上の試算
・GビズIDプライムの取得
・自己資金や融資の準備

ただし、見積書を依頼する際に、そのまま注文扱いにならないよう注意が必要です。「仮契約」「内示」「予約」といった名称でも、内容によっては実質的な契約や発注と判断されることがあります。

また、「補助金に採択されなければキャンセルする」という条件を付けた契約であっても、交付決定前の契約であることに変わりはありません。補助金を利用する予定がある場合は、販売事業者にも事情を説明し、交付決定までは発注しないことを明確にしておきましょう。

なお、制度によっては例外や特別な取扱いが設けられる場合がありますが、自己判断で事業を開始せず、必ず最新の公募要領を確認することが大切です。

まとめ

基本的に、補助金では交付決定前に契約・発注した設備やサービスは、補助対象外となるため注意が必要です。

申請後や採択後であっても、交付決定通知を受けるまでは、契約・発注・購入を行わないよう注意しましょう。

申請前には、設備の情報収集や見積書の取得、導入効果の試算などを進められます。補助金を活用した設備投資を検討している場合は、購入を決める前の段階から準備を始めることが重要です。

【関連記事】

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著者 行政書士
松原 尚美
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