経審の完成工事高はどう分ける?業種別集計で間違えやすい注意点

経営事項審査(経審)の完成工事高は、決算書の売上高をそのまま業種別に並べればよいわけではありません。実際に行った工事の内容を確認し、建設業の業種ごとに整理する必要があります。
特に、一式工事と専門工事が混在する場合や、工事以外の売上がある場合は注意が必要です。契約書、注文書、請求書などを基に、どの業種の完成工事高として集計するかを早めに確認しましょう。
この記事で分かること
✅ 経審で完成工事高を業種別に分ける理由
✅ 業種判断で確認したい工事内容と資料
✅ 集計時に見落としやすい注意点
1.完成工事高は工事の内容に合わせて業種別に整理する
完成工事高は、経審の「工事種類別完成工事高・工事種類別元請完成工事高」に記載する金額です。工事の実態に沿って、許可を受けている建設業の種類ごとに集計します。
発注者から土木一式工事や建築一式工事として発注されていても、実際の工事内容が専門工事に当たる場合は、専門工事の完成工事高として扱う必要があります。大阪府の経営事項審査案内でも、工事内容に基づく業種判断を案内しています。
2.契約書の名称だけでなく施工内容と資料を照合する
業種を判断するときは、契約書の工事件名だけで決めず、見積書、注文書、請求書、工事台帳などで施工内容を確認します。例えば、複数の工種を含む工事は、どの工事を主として請け負ったのか、内訳に何が含まれるのかを整理することが重要です。
| 確認する資料 | 見るポイント |
|---|---|
| 契約書・注文書 | 請負内容、工事名、金額 |
| 見積書・内訳書 | 工種ごとの施工内容 |
| 請求書・工事台帳 | 完成時期、売上計上額 |
許可業種と実際の施工内容が一致しているかも確認します。工事内容が分かりにくい案件は、工事別に資料を並べ、業種判断の根拠を説明できるようにしておくと、集計後の見直しがしやすくなります。
3.工事以外の売上や二重計上に注意する
完成工事高に含めるのは、建設工事の請負に関する売上です。物品販売、調査、清掃など、通常は建設工事に当たらない業務の売上を混ぜないようにします。大阪府の手引きでも、工事請負額以外の売上は完成工事高の合計に含めないことが示されています。
また、同じ金額を複数の業種へ重ねて集計すると、完成工事高が実態より大きくなってしまいます。業種ごとに振り分ける場合も、根拠となる内訳と計算方法を残すことが大切です。業種間の振替や分割分類を検討する場合は、取扱いが定められているため、作成前に申請先へ確認しましょう。
申請前の重要ポイント!
完成工事高の業種判断は、許可業種、工事内容、申請先の手引きによって変わります。迷う工事がある場合は、提出直前ではなく、資料を整理した段階で確認することが重要です。
4.完成工事高の集計でよくある質問
Q.決算書の売上高と完成工事高が一致しないことはありますか?
あります。決算書の売上には建設工事以外の売上が含まれる場合があり、完成工事高は建設工事に関する金額を業種別に整理します。差が出る理由を説明できるように資料を確認しましょう。
Q.一式工事として受注した工事は、必ず一式工事に計上しますか?
必ずしもそうではありません。契約名だけではなく、実際の工事内容を確認して判断します。専門工事に当たる場合は、業種別の取扱いを手引きで確認します。
Q.工事内容が複数業種にまたがる場合はどうしますか?
内訳資料を基に整理し、業種ごとの計上方法を確認します。分割や振替を伴う場合は、申請先の取扱いを事前に確認することが必要です。
まとめ
経審の完成工事高は、決算書の売上をそのまま使うのではなく、実際の工事内容に応じて業種別に整理します。まずは契約書、見積書、請求書、工事台帳を照合し、工事の内容と金額を確認しましょう。
工事以外の売上を含めないことや、複数業種への二重計上を避けることも重要です。判断が難しい工事は、根拠資料をそろえたうえで、早めに申請先へ確認して進めましょう。
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