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経審の自己資本額はどこを見る?決算書で確認したいポイント

経営事項審査(経審)の自己資本額は、資本金の金額だけを見ればよい項目ではありません。法人の場合は、決算書の貸借対照表にある「純資産合計」を起点に確認し、申請書へ正しく反映します。

自己資本額は経審の評価項目の一つです。決算書を受け取った後に慌てないよう、どこを見るのか、どの資料と照合するのかを早めに把握しておきましょう。

この記事で分かること

✅ 経審の自己資本額と資本金の違い
✅ 決算書で最初に確認したい箇所
✅ 申請前に注意したい選択・資料の確認

1.自己資本額は「資本金」ではなく純資産を確認する

経審の自己資本額は、会社に残っている資本の状況を確認するための項目です。法人では、まず貸借対照表の純資産の部にある純資産合計を確認します。資本金は純資産の一部であり、利益剰余金なども含めた純資産合計とは一致しないことがあります。

そのため、「資本金は変わっていないから自己資本額も同じ」とは限りません。利益や損失の計上によって純資産合計は変わるため、毎期の決算書で確認することが必要です。

2.貸借対照表と申請書の数字を照合する

確認の出発点は、決算日時点の貸借対照表です。申請書を作成する際は、決算書の数値を転記するだけでなく、経営状況分析の結果や申請書の記載内容と数字が整合しているかを確認します。

確認する資料確認したい内容
貸借対照表純資産合計、資本金、利益剰余金など
損益計算書当期の利益・損失の状況
経営状況分析結果通知書分析に用いた決算内容との整合
前回の経審控え過去の自己資本額との違い

国土交通省の経営事項審査ページでは、申請書類や制度改正に関する情報が案内されています。大阪府知事許可の場合は、大阪府の経営事項審査案内で最新の手引き・様式を確認しましょう。

3.基準決算・2期平均と特別な取扱いを確認する

自己資本額は、基準決算の金額を使う方法のほか、直前の審査基準日との2期平均を選べる場合があります。どちらを使うかで申請書に記載する数値が変わるため、決算書が完成した段階で、前期の数値もあわせて確認しておくと判断しやすくなります。

また、一定の要件を満たして証明を受けた資本性借入金は、経審で自己資本として扱える制度があります。通常の借入金を自己資本へ自由に加算できるものではないため、該当しそうな場合は金融機関や申請先へ確認しましょう。

申請前の重要ポイント
自己資本額の記載方法や選択できる取扱いは、審査基準日や申請先によって確認が必要です。過去の申請書をそのまま使わず、最新の手引きで確認しましょう。

4.自己資本額でよくある質問

Q.資本金が1,000万円なら、自己資本額も1,000万円ですか?

必ずしも同じではありません。自己資本額は純資産合計を基に確認するため、利益剰余金や当期損失などによって資本金とは異なる金額になります。

Q.債務超過の場合は自己資本額をどう考えますか?

純資産合計がマイナスの場合は、経審での取扱いを手引きで確認する必要があります。経営状況分析や許可要件にも関わる可能性があるため、決算後に早めに確認しましょう。

Q.決算書を税理士が作成していれば、そのまま申請できますか?

決算書は重要な基礎資料ですが、経審用の申請書は別に作成します。工事実績や技術職員名簿など、ほかの書類との整合も確認して申請します。

まとめ

経審の自己資本額は、資本金だけでなく、決算書の貸借対照表にある純資産合計を確認することが基本です。前期と比べて増減した理由も把握しておくと、申請書の確認がしやすくなります。

決算書を受け取ったら、純資産合計、利益・損失、前回の経審控えを順に確認しましょう。2期平均や資本性借入金などの取扱いに迷う場合は、早めに申請先へ確認することが大切です。

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著者 行政書士
松原 尚美
Seeds行政書士事務所
大阪府四條畷市

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